メタボリックヘルスによる影響
8月28日、ルイジアナ州立大学ペニントン・バイオメディカル・リサーチセンター(アメリカ)は、プレスリリースにて、妊娠前ならびに妊娠中における母親のメタボリックヘルスは、妊娠中の体重管理よりも母子の健康に大きな影響を与えると示した。
メタボリックヘルスとは、体内の代謝プロセスが正常に機能している状態である。今回、代謝的に不健康な肥満妊婦は、妊娠中の体重増加量に関わらず、妊娠糖尿病リスクが高まると報告された。
なお、研究論文は「Journal of American Medical Association」に掲載されている。
メタボリックヘルスと妊娠中の母体の健康状態における関係性
研究チームは、過体重ならびに肥満妊婦400人以上を対象に、メタボリックヘルスと妊娠中の母体の健康状態における関係性について評価した。
代謝的に不健康な肥満妊婦(高血糖・高血圧・高コレステロールのリスク因子を少なくとも2つ伴う)と代謝的に健康な肥満(リスク因子を伴わない)を比較したところ、前者は、後者より妊娠中の体重増加量が少ないことが認められた。
しかしながら、妊娠中の体重増加量に関わらず、代謝的に不健康な肥満妊婦は、代謝的に健康な肥満妊婦に比べて妊娠糖尿病の発症可能性が2倍となり、生まれた子供の体脂肪率は高くなった。
これより、妊娠中の母体の健康維持において、妊娠中の体重管理だけでなく、糖脂質管理も必要であるといえる。
(画像はプレスリリースより)

Pennington Biomedical Research Center
https://www.pbrc.edu/