身体活動・運動と女性の妊娠可能性における関係性
マサチューセッツ大学アマースト校公衆衛生保健学部のブライアン・ウィットコム(Brian Whitcomb)准教授と同学部卒業生のリンジー・ルッソ(Lindsey Russo)氏は、「Human Reproduction」にて、歩くことにより女性の生殖能力が改善され、妊娠率が高まると発表した。
ウォーキングが妊娠可能性に与える効果
1回あるいは2回の妊娠損失を経験した女性1214人(18~40歳)を対象に、EAGeR試験(妊娠前からの低用量アスピリン服用による妊娠効果を調べた無作為比試験)を用いて身体活動・運動と女性の生殖能力における関係性を検証した。
データ分析結果より、ウォーキングと妊娠可能性の改善における関係性について肯定的証拠が得られた。
ルッソ氏は、妊娠損失を1、2回経験した女性において、短時間(10分未満)のウォーキングであっても受胎確率(妊娠成立)を改善する効果があると述べ、特に、BMI値が高い肥満体型の女性では歩くことにより妊娠可能性が改善したと説明する。
また、歩くこと以上に妊娠可能性の改善、妊娠率の向上が期待できる身体活動・運動はなく、ウォーキングを除いた身体活動・運動と妊娠率の向上における関係性は立証されなかった。
ウォーキングを除いた身体活動・運動と妊娠可能性における関係性
研究では、1週間あたりの身体活動・運動が合計4時間以上である場合、運動しない女性に比べ、顕著に妊娠可能性は高いことが認められた。しかしながら、中程度の身体活動・運動は、妊娠率の向上と無関係であったと報告されている。
(画像はPixabayより)

UMassAmherst
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