細塵が体外受精に与える影響
韓国国立がんセンターとチャ大学の研究者らは、「Human Reproduction」にて、細塵が体外受精結果に悪影響を与えると発表した。細塵量が平均値より50%高い場合、体外受精の成功率は10%減になると報告されている。
細塵量と体外受精成功率の関係性
研究チームは、2006年から2014年に掛けてチャ病院江南医療センターにて体外受精を受けた女性4851人を対象に、10マイクロメーター以下の細塵(一酸化窒素・二酸化窒素・二酸化硫黄・オゾン)と体外受精結果における関係性を検証した。
ソウル市内40地点にて観測された大気中の細塵量データを用いて、10マイクロメーター以下(一酸化窒素・二酸化窒素・二酸化硫黄・オゾン)の大気汚染物質量を算出したところ、細塵量の増加に伴い、体外受精成功率が2%から3%減少したことが認められた。なお、不妊夫婦の体外受精成功率は平均30%である。
なかでも、二酸化窒素は体外受精過程に対する影響が大きく、卵巣刺激・排卵誘発や胚移植に悪影響を与えるという。
体外受精過程における環境を意識して
キム・ソニョン(Kim Sun-young)教授は、大気汚染物質が体外受精による妊娠率を低下させる要因について解明できていない部分はあるものの、研究結果より、細塵量と体外受精成功率における関係性が立証できたと結論付ける。
また、大気中の細塵には、大気汚染物質に加えてタバコの副流煙も含まれ、注意を払う必要がある。
(画像はPixabayより)

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