睡眠障害と女性不妊
三軍総医院と国防医学院(台湾・台北市)の研究チームは、「SLEEP」にて、睡眠障害と女性不妊に相関関係が認められると発表した。合わせて、睡眠障害は、月経周期が乱れる要因に成り得ることが判明した。
10年にわたる対比調査
研究チームは、2000年から2010年に掛けて、20歳から45歳まで(平均年齢35歳)の女性50154人を対象に、睡眠障害と女性不妊の関連性を対比調査した。睡眠障害である女性16718人、睡眠障害でない女性は33436人であった。
睡眠障害のない女性と比較したところ、睡眠障害である女性が不妊症になる確率は高く、3.7倍に増加した。年齢別にみると、26歳から30歳の女性における睡眠障害と不妊の関連性が最も大きく、5.1倍であった。また、31歳から35歳の女性では3.3倍増になったという。
睡眠障害と慢性疾患
女性不妊に加えて、睡眠障害と慢性疾患における関連性も認められ、高血圧や高コレステロール、肺疾患、腎疾患など慢性疾患の発症率も増加したと報告されている。慢性疾患のある女性が妊娠した場合、妊娠合併症のリスクが高まり、重症化する傾向にあるといわれる。
なお、今回の研究は、睡眠と不妊の関係性に焦点をあて、既往歴や健康状態、喫煙や飲酒などの日常生活は考慮されていない。
(画像はPixabayより)

SLEEP
https://academic.oup.com/Taiwan News
https://www.taiwannews.com.tw/en/news/3322431