ストレスと胎児の大きさ
ニューメキシコ大学とドイツ霊長類センターの共同研究チームは、妊娠期の母体ストレスが胎児の大きさに影響すると発表した。
これまで、先行研究では、妊娠期のストレスは子宮環境を悪化させ、胎児の発達を妨げることが報告されている。
母体ストレスと子世代の成長速度
研究チームは、哺乳類21種類を対象とした先行研究719件を通して、妊娠期の母体ストレスは、ストレスを受けるタイミングによって子世代への影響程度が異なると仮定した。
母体ストレスの有無と子世代の成長速度を比較したところ、母乳が不要になり、栄養的自立を迎える時期まで、母体ストレスと子世代の成長速度には関係性が認められた。
ストレスを受けるタイミングと子世代への影響
妊娠初期のストレスは、子世代の生命に関わる影響力をもつ。胎児は再プログラム化され、成長速度が速まり、肥満など標準体型を超える。
一方、妊娠後期にストレスがたまった場合、母体から子宮へ送られる栄養分は減り、胎児の成長は遅くなる。
同大学のアンドレアス・ベルグハエネル(Andreas Berghänel)氏は、妊娠後期のストレスにより離乳までの成長速度は緩やかになり、小柄になる傾向にあると述べる。しかしながら、子世代への影響は短期的で小さいという。
研究チームは、妊娠期と授乳期の母体ストレスにより、胎児や乳児の成長速度が変わると結論付ける。
(画像はプレスリリースより)

THE UNIVERSITY OF NEW MEXICO
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