着床・妊娠率の向上
バイオ企業であるIgenomix社は、着床前診断(PGD)と着床前スクリーニング(PGS)を併用することにより、胚移植における着床・妊娠率が大幅に高まり、42.9%になったと発表した。
着床前診断と体外受精の成功率
着床前診断は、胚(受精卵)における単一遺伝子の発見が目的であり、母親が遺伝子疾患の要因となる単一遺伝子を保有する場合、胎児に先天性疾患がある可能性が高い場合にて推奨されている。
Igenomi社によると、着床前診断は、自然流産など胚移植に伴うリスクを軽減させ、着床・妊娠率を高める効果があるという。
着床前診断未実施での胚移植における着床率は7.2%、出生率は27.9%、胚(受精卵)の単一遺伝子の保有率は72%であった。一方、着床前診断を実施した場合、着床率は34.8%、出生率は65.7%、単一遺伝子の保有率は26.9%と大きく改善された。
着床前スクリーニングの効果
Igenomi社の研究者は、染色体異数性の胚(受精卵)を発見できる確率は、50%であると述べている。染色体異数性の胚は突然変異にて発生し、自然流産や先天性遺伝子疾患の要因と成り得る。
その為、着床前診断の実施後、着床前スクリーニングにより補完することにより、体外受精における精度が高まる。着床前スクリーニングは、胚(受精卵)の染色体に関するスクリーニング検査であり、妊娠年齢35歳以上、2回以上の胚移植失敗や流産、精子異常による不妊が条件として適用される。
(画像はIgenomix HPより)

Igenomix
http://www.igenomix.co.in/