妊活に関する多彩なテーマを扱う
「yomiDr.(ヨミドクター)」で連載されている「いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ」が、2019年8月15日に更新された。
読売新聞社がが運営する「yomiDr.(ヨミドクター)」は、医療、健康、介護の総合サイト。医療記事や健康レシピのほかに全国5000の医療施設を検索できる「病院の実力」、読者からの相談に答える「医療相談室」などのコンテンツを配信している。
「いつか赤ちゃんに会いたいあなたへ」は、NPO法人Fineの松本亜樹子理事長が執筆。不妊退職や2人目不妊、病院の選びかたなど、妊活・不妊治療に関するさまざまなテーマを扱っている。
不妊治療の主役は、生まれてくる子ども
今回更新分のテーマは、第三者が関わる生殖医療(精子提供、卵子提供、代理出産など)。
日本では生殖医療に関する法律がなく、学会の自主規制やガイドラインもあるため少数の精子提供と卵子提供が行われているのみだが、AID(精子提供による非配偶者間人工授精)は1948年から70年以上にわたって実施され続けている。
人工授精であるAIDの妊娠率は決して高くはないため、何度も病院に通い続けて健康を害してしまうケースもある。無事子どもを授かっても治療のことは夫婦だけの秘密で誰にも明かせないという人もいる。
AIDの精子提供者(ドナー)は匿名のため、生まれてきた子どもは「父親がどこの誰かわからない」という状態になる。記事ではAIDで生まれた当事者の声も紹介されている。
子どもの福祉を考えた場合「出自を知る権利」は決して無視できないが、日本ではここ10数年間、生殖医療に関する法整備は膠着状態となっている。
記事は不妊治療の真の主役は子どもであると訴え、1日も早く法整備がなされることを願う言葉で締めくくられている。
(画像はyomiDr.より)

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