父親の喫煙によるリスク
台湾の研究チームは、「Frontiers in Genetics」にて、父親が喫煙者であり、妊娠期の母親がタバコ曝露を受けた場合、誕生した子供は、喘息になる可能性が高いと発表した。
父親が妊娠期の母親がいる空間にて喫煙することに加えて、妊娠期の母親が喫煙する、妊娠期の母親が大気汚染に晒されることにより、在胎期の子供は母親を介して有害物質の曝露を受け、免疫システムの遺伝子に変化が生じ、喘息リスクを増加させるという。
父親の喫煙と子供の喘息リスクにおける関係性
研究チームは、新生児が誕生した台湾人の家族1629組を対象に、生活様式や遺伝子構造に基づいて父親の喫煙と子供の喘息リスクにおける関係性を検証した。調査は、子供が生後18ヶ月から6歳になるまで実施された。
妊娠期から父親が喫煙者である場合、子供が6歳までに喘息になるリスクが極めて高いことが認められた。また、父親が1日あたり20本以上のタバコを吸う場合、1日あたりの喫煙本数が20本以下である場合と比べ、子供の喘息は顕著に多かった。
免疫遺伝子はリスクを予測する働きがあるが、タバコ曝露を受けるとDNAメチル化が促進し、遺伝コード(遺伝情報)が変わる。タバコによるDNAメチル化の影響は、子供の誕生から6歳まで続き、気管支の発達に悪影響を及ぼすという。
(画像はPixabayより)

Frontiers in Genetics
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