妊娠過程による子供の発達・発育
イリノイ不妊治療センターとラッシュ大学メディカルセンターの研究チームは、不妊治療(体外受精、人工授精など)による妊娠、自然妊娠において、子供の発達・発育に大差ないと発表した。
イリノイ不妊治療センターのジェニファー・ハーシュフェルド・サイトロン(Jennifer Hirshfeld-Cytron)医師は、子供に否定的影響を与えると考え、不妊治療を拒絶する人は少なくないが、子供の発達・発育に対して影響を与えるのは親子のふれあいであると強調する。
不妊治療と自然妊娠による影響
研究チームは、アメリカにて、不妊治療による妊娠あるいは自然妊娠にて誕生した子供1881人を対象に、スマホアプリ「Ovia Parenting & Baby Tracker」を用いて、誕生から5歳までの子供における発達・発育状態を調査した。
子供の発達・発育状態を疾病予防センター(CDC)ガイドラインにて定められた発達の目安と比較したところ、生後12ヶ月までは顕著な違いが認められた。不妊治療による妊娠を経て誕生した子供は、自然妊娠にて誕生した子供と比べ、年齢による発達の目安を越えている傾向にあった。
不妊治療には、早産、低出生体重児など子供に対して否定的な影響を伴うといわれるが、一方、子供の身体的・精神的発達において、不妊治療による妊娠あるいは自然妊娠といった妊娠過程は無関係であるとも報告されている。
今回、研究チームは、子供の発達・発育に対して影響を与えるのは妊娠過程ではなく、親と子供の関わり方であると結論付けている。
(画像はPixabayより)

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