出産前不安の診断
スターリング大学の研究チームは、「British Journal of Psychiatry Open」にて、出産前不安の特定・診断において、不安障害の診断に使用するスクリーニング検査は有益であると発表した。
出産前不安とは
妊娠期の女性は不安を感じるが、うち15%程度は日常生活に悪影響が生じるほどの不安を抱え、深刻な身体的症状が現れる。
しかしながら、出産前不安は特定が難しい。現行のガイドラインでは不安障害と同じスクリーニング検査の実施が推奨され、動悸、睡眠障害・不眠症など身体的症状により診断する。
先行研究より、出産前不安は、産後鬱の発症リスクを高め、短期・長期に亘って、子供の成長に対して否定的な影響を与えると報告されている。
検査指標の改善に向けて
研究チームは、過去30年以上の先行研究を分析したところ、出産前不安では、一貫して、出産に対する恐怖、胎児の健康に対する過剰な心配などパニック症状や不安の増幅が認められた。
出産前不安の症状は、大部分が不安障害の症状にも該当し、不安障害のスクリーニング検査が信頼性の高い指標になると結論付けている。不安障害に対する検査指標は、妊娠前不安の診断において信頼性・確実性が高いという。
(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF STIRLING
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