定期的なカウンセリングの効果とは
ミュンヘン工科大学の研究チームは15日、定期的なカウンセリングにより、妊娠期の体重増加を軽減させる効果はないと発表した。
一方、定期的なカウンセリングにより、妊娠期の食事、運動に対する振り返り・改善意識が促され、胎児の過剰な成長を防ぐ効果はあると報告されている。妊娠期の過剰な体重増加は、妊娠糖尿病、帝王切開、巨大児のリスクを高める要因となる。
妊娠期の食事や運動に対する意識
研究チームは、栄養コンピテンスセンターの協力のもと、妊娠期の女性2286人を対象に、定期的なカウンセリングと妊娠期の過剰な体重増加における関係性を検証した。
被験者チームは、妊娠12週から1回あたり30分から45分のカウンセリングを3回、出産の数週間後には検診の一環としてカウンセリングを受けた。
同大学のハンス・ハウナー(Hans Hauner)教授は、カウンセリングに妊娠期の体重増加を緩やかにする効果はないと述べる。また、妊娠糖尿病、高血圧、早産など合併症のリスクを軽減する効果もないという。
妊娠期にカウンセリングを受けた女性のうち45%以上に、国際基準を上回る数値、平均14kg以上の体重増加が認められた。
だが、カウンセリングを通して、定期的に食事や運動に対して注意を払うようになり、妊娠期の女性85%以上は、カウンセリングにて受けたアドバイスを活かし、妊娠生活を過ごしたと報告されている。
ハウナー教授は、カウンセリングに妊娠期の体重増加を軽減する効果はないが、カウンセリングを受けた場合、胎児の過剰な成長を防ぐ効果はあると結論付けている。また、カウンセリングを妊娠12週目以前から開始することを推奨する。
(画像はプレスリリースより)

Technical University of Munich
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