両親の精神状態が子供に与える影響
トゥルク大学(フィンランド)の研究チームは、「Child Psychiatry & Human Development journal」にて、両親が精神疾患であると診断された場合、子供は反応性愛着障害(RAD)になるリスクが高まると発表した。
また、両親のドラッグ・アルコール中毒と子供の反応性愛着障害にも因果関係が認められた。
反応性愛着障害とは
反応性愛着障害とは、社会的機能の障害である。親など養育者と子供の間の愛着関係において、社会的アプローチの欠如、感情の塞ぎこみ、不安や怒りの助長など、不安定で複雑な行動態様が生じる。
両親の精神疾患と反応性愛着障害における関係性
研究チームは、1991年から2012年に掛けて、フィンランドにて、反応性愛着障害と診断された子供614人を対象に、両親の精神疾患と反応性愛着障害における関係性を検証した。
両親が精神疾患をもつ子供では、精神的に健康な両親と比べ、反応性愛着障害は51倍増となった。母親のみに精神疾患が認められる場合、子供の反応性愛着障害は9倍、父親のみでは6倍に増加した。
また、反応性愛着障害は、妊娠期の喫煙も影響を与える要因に成り得るという。
(画像はプレスリリースより)

UNIVERSITY OF TURKU
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