不妊期間の長期化と精子への影響
ビタ・サルート・サン・ラファエル大学、IRCCSサン・ラファエル病院などの研究チームは、「BJU International」にて、男性不妊期間の長期化により、精子数は減少し、形態異常が増加すると発表した。
また、年齢の上昇、BMI値の増加が、不妊を長期化させることが認められた。
不妊期間と精子パラメータにおける関係性
研究チームは、不妊の男性1644人を対象に精液分析を行い、不妊期間と精子パラメータ(精液量、精子濃度、精子数、精子運動率、精子正常形態率・異常形態率、精子生存率)における関係性を検証した。
被験者を不妊期間(12ヶ月以上、13~24ヶ月、25~36ヶ月、37~48ヶ月、49~60ヶ月以下)にてグループ分けし、精液検査を実施した。
精液分析結果より、不妊期間の長期化に伴い、精子濃度は著しく低下した。同様に、精液量、総精子数、精子運動率、精子正常形態率、ホルモン量も減少した。
また、不妊期間は、年齢・BMI値と比例関係にあり、欠精子症(精子数が1ml中1500万を下回る状態)・非閉塞性無精子症のリスクを高めることが認められた。なお、精液分析は、2010年にWHO(世界保健機関)が定めた基準に基づく。
(画像はPixabayより)

WILEY
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https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/bju.14613