胎児期のアルコール曝露
ブリストル大学、カーディフ大学の研究チームは、「Preventive Medicine」にて、妊娠期の母親が飲酒し、母親の子宮内にてアルコールにさらされた子供は17%であると発表した。
妊娠期の飲酒は、胎児性アルコール多様障害(FASD)のリスクを高め、子供の健康に対して長期的に悪影響を及ぼす。
妊娠期のアルコール摂取と子供の健康影響における関係性
研究チームは、世界有数の出生コホート研究「Bristol's Children of the 90s study」を用いて、子供13495人を対象に能力テスト、発達検査を行い、妊娠期のアルコール摂取と子供の健康影響における関係性を検証した。
胎児期にアルコール曝露を受けた子供は79%以上を占めた。また、17%以上の子供にはFASD陽性反応が出て、FASDの症状として学習、行動、発育不全、身体的特徴(平坦な人中、薄い上唇、小さい眼など)が認められた。
妊娠期に母親が飲酒した頻度が高い場合、子供は胎児期に大量のアルコールにさらされ、高い確率でFASD陽性反応が出るという。研究チームは、妊娠期の飲酒と子供のFASD陽性反応は相関関係にあると結論付けている。
論文主著者のブリストル大学シェリル・マクワイヤ(Cheryl McQuire)博士は、妊娠期の飲酒が子供に与える悪影響を正しく認識するべきと指摘する。
(画像はPixabayより)

University of BRISTOL
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