父親の年齢が子供に与える影響
スタンフォード大学の研究チームは、「BMJ」にて、父親の年齢が出生時における子供の健康に影響を与え、父親年齢の上昇に伴い、誕生する子供の健康リスクが高まると発表した。
これまで、多くの先行研究により、母親の年齢が上昇すると、妊娠・出産における母子の健康に悪影響を与えると立証されていた。今回、父親の年齢が高い場合、年齢の低い父親と比べ、子供の健康が損なわれる可能性が増すことが認められた。
父親の年齢と子供の健康状態における関係性
研究チームは、2007年から2016年に掛けて誕生した子供4052万9905人を対象に、父親の年齢と子供の健康状態における関係性を検証した。
父親の年齢が45歳以上である場合、25歳から34歳の父親と比べ、子供の在胎期間が0.12週短く、早産率(妊娠37週未満での出産)が14%増加した。出生体重は平均20.2g軽く、低出生体重児(2500g未満)の割合が14%増となった。新生児集中治療室(NICU)での治療が必要な新生児は14%、てんかん発症率は18%高まった。
父親の年齢が55歳以上である場合、アプガーテスト(出産直後の新生児の健康状態を評価するテスト)においてアプガースコア・指数が低くなる傾向が認められた。また、母親である女性は、妊娠糖尿病のリスクが34%増加した。
研究チームは、現状、父親の年齢と子供の健康において、確固たる要因は特定できないと述べつつも、父親の年齢上昇に伴い、精子の質が低下し、子供の健康、さらにはパートナーである母親の妊娠・出産リスクを高める要因になると推測する。
(画像はプレスリリースより)

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