誘発分娩の最適なタイミング
アリストテレス大学の研究チームは、「Ultrasound in Obstetrics & Gynecology」にて、胎児が1人であり、母子の健康に問題がない場合、妊娠39週での陣痛促進・誘発分娩が有益な選択であると発表した。
妊娠40週以降は合併症などの発症率が高まり、母子の健康を脅かす要因が増加する。
妊娠39週での誘発分娩とリスクにおける関係性
研究チームは、ランダム化比較試験5種類を用いてデータ分析を行い、妊娠39週での誘発分娩とリスクについて検証した。
データ分析結果より、胎児が1人であり、母子の健康に問題がない場合、妊娠39週での陣痛促進・誘発分娩と合併症の発症率に関係性は立証されず、帝王切開、妊娠高血圧、新生児に対する呼吸補助といったリスクが減少することが認められた。
論文主著者であり、アリストテレス大学(ギリシャ)のアレクサンドロス・ソティリアディス(Alexandros Sotiriadis)博士は、胎児が1人であり、健やかな妊娠期を過ごした母子にとって、妊娠39週での誘発分娩が最適な選択肢であると述べている。
一方、自然分娩と比べ、陣痛促進・誘発分娩は分娩時間が長期化する可能性もあり、痛みを伴うことを認識したうえで、選択する必要性を強調する。
(画像はPixabayより)

WILEY
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