牛乳のエストロゲンと健康影響
リュブリャナ大学(スロベニア)の研究チームは、「European Journal of Endocrinology」にて、牛乳由来の女性ホルモン「エストロゲン」が、成人の生殖能力・機能に対して悪影響を及ぼす可能性は非常に低いと発表した。
牝牛から搾取した生乳を牛乳に加工する過程において、エストロゲン濃度は高くなる。それゆえ、牛乳に含まれるエストロゲン量は多い。
これまで、複数の先行研究により、牛乳の摂取量に伴い、乳癌、卵巣癌など癌の発症リスクが高まり、生殖能力・機能に悪影響を及ぼすと報告されている。
牛乳の摂取量と生殖機能に与える影響
研究チームは、マウスを用いた動物モデル実験を行い、牛乳の摂取量と生殖能力・機能に与える影響について検証した。
マウスに牛乳、牛乳由来のエストロゲンを摂取させたところ、生殖能力・機能への影響は認められなかった。研究チームは、今回の実験結果より、牛乳を飲む量が非常に多く、体内に牛乳由来のエストロゲン量が過剰に摂取されても、成人の生殖能力・機能に対して悪影響は与えないと結論付けている。
今後、幼児や子供において、牛乳の摂取量と生殖能力・機能に与える影響について検証する予定である。
(画像はPixabayより)

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