女性の年齢と採卵個数による効果
デシェウス大学病院(スペイン・バルセロナ)の研究チームは、「Human Reproduction」にて、41歳までの女性では、体外受精における採卵個数と累積生児獲得率(採卵あたりの生産率、生児獲得までの採卵回数)は相関関係にあり、採卵個数による効果が得られると発表した。
一方、42歳以降は、採卵個数の増加による効果が下がり、採卵個数を増やしても、必ずしも累積生児獲得率が高まるわけではなかった。44歳以上では採卵個数と累積生児獲得における関係性は成立しないと報告されている。
採卵個数と累積生児獲得における関係性
研究チームは、2000年1月から2013年12月に掛けて、38歳以上の女性4570人以上を対象に、卵巣刺激・排卵誘発1回、新鮮胚移植を行った。
被験者は、38~39歳(1875サイクル)、40~41歳(1380サイクル)、42~43歳(833サイクル)、44歳以上(482サイクル)と年齢別グループに分けられ、年齢と採卵個数による効果を検証した。
年齢別に新鮮胚移植による妊娠・出生率を比較したところ、38歳以上41歳以下の女性では、採卵個数と累積生児獲得率において相関関係が認められた。一方、42歳以上の女性では、採卵個数による効果は下がり、44歳以降は全く効果が確認できなかった。
(画像はPixabayより)

Human Reproduction
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