短い禁欲期間による効果
中国の研究チームは、「Molecular&Cellular Proteomics」にて、体外受精に伴い短い間隔を設けた場合、体外受精成功率が向上すると発表した。
前回の射精から次の射精までの間隔が1~3時間である場合、3~7日の間隔と比べ、精子の質は改善され、妊娠率は高まったと報告されている。
禁欲期間と精子の質における関係性
研究チームは、カップル500組を対象に、前回の射精から数時間と数日間の間隔を経て精液を採取し、禁欲期間と妊娠率における関係性を検証した。
質量分析法により精液のタンパク質成分を比較したところ、いくつかの相違が認められた。精子のタンパク質は、細胞接着(細胞と細胞、細胞と細胞外マトリックスに付着している状態)の働きを担う。細胞接着により、精子は卵母細胞との融合が可能になる。
また、精子のタンパク質は、運動率や正常形態率、生存期間、受精能力に影響する。タンパク質量が過剰になると、精子の遺伝子物質を害する。研究チームは、生存期間の長い精子は、活性酸素により、遺伝子がダメージを受けやすいと説明する。
禁欲期間と妊娠率における関係性
分析結果より、前回の射精から次の射精までの間隔が数時間(1~3時間)である場合、数日間(3~7日)の間隔と比べ、精子の運動率や正常形態率は高まり、生存期間は長くなった。短い間隔では、精子の質は改善され、妊娠率は増加したことが認められた。
(画像はPixabayより)

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