女性の性格と不妊
ベルガモ大学(イタリア)の研究チームは、「Sexual & Reproductive Healthcare」にて、女性の性格が不妊治療結果に大きな影響を与えると発表した。完璧主義な性格である場合、不妊治療結果に悪影響を及ぼすという。
女性不妊の要因とは
不妊とは、妊活開始から1年以上経過しても子供を授からない状態と定義される。女性不妊のうち過半数は、子宮内膜症、性交疼痛症、月経困難症、慢性骨盤痛など医学的治療を要する要因であるといわれる。
一方、生殖補助医療を受ける女性には、鬱病、不安障害、情緒障害、性交苦痛など精神的疾患・心理的障害を抱える傾向が認められる。
完璧主義な性格による否定的影響
研究チームは、過去1年内に生殖補助医療を受けた不妊女性43人(子宮内膜症による不妊22人、他要因による不妊21人)を対象に、女性の性格と不妊における関係性を検証した。
被験者の心理状態、生活の質において、不妊の要因による大きな差異は認められなかった。しかしながら、母親の役割に対する強い思い込み、完璧主義な性格は、心理状態、不妊、生活の質に否定的な影響を与えた。
つまり、理想的な母親像、妊娠できない現実といった現実的自己と理想自己におけるギャップ、自己不一致が不妊状態を重くするという。研究チームは、不妊状態に加えて、母親の役割に対する思い込み、性格を含めて治療を行うことにより、不妊治療効果は高まると考える。
(画像はPixabayより)

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