妊娠前の体重と健康影響
ミシガン大学医学部の研究チームは、妊娠前の母親の体重が妊娠期における母子の健康に影響を与えると発表した。
同大学のエミー・ロスバーグ(Amy Rothberg)准教授は、肥満の根本的起源が、胎児の成長初期段階にあると指摘する。母親の栄養・代謝・妊娠前後の体重は、在胎期から成人期に至るまで、子供の代謝・内分泌・免疫に大きく影響するという。
それゆえ、妊娠を望む女性にとって、妊娠前の体重は非常に重要である。ロスバーグ准教授は、母親が適性体重であることにより、健やかな妊娠期を過ごせると述べている。
体重過多・肥満による悪影響
体重過多・肥満の女性が妊娠した場合、妊娠合併症、妊娠糖尿病、子癇前症、胎児の形態異常(奇形)、早産、帝王切開のリスクが高まる。また、BMI値が高い母親から誕生した子供は、肥満、心臓疾患の発症率が増すと報告されている。
肥満は遺伝的であるとの仮定に基づく臨床試験
研究チームは、今後5年間、標準体重の女性(BMI値18~25)と肥満の女性(BMI値30~45)を対象に、母親の体重と母子の健康における関係性を検証する。被験者は、18歳から40歳まで、1年以内に妊娠を望む。
臨床試験では、半数の肥満女性に対して食事・運動療法などにて大幅な減量を実施し、妊娠期には血液検査より母子の健康状態を判断する予定である。
(画像はプレスリリースより)

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