精子幹細胞の人工培養成功
ミシガン大学医学部の研究チームは、「Developmental Cell」にて、最先端技術「次世代シーケンス(NGS)のシングルセルRNAシーケンス」により精子幹細胞の人工培養に成功したと発表した。
精子の発達過程における謎
精子幹細胞は二倍体細胞(父・母由来の染色体を1つずつ、1対有する細胞)であり、複雑な過程を経て精子へと発達する。
同大学のスー・ハムード(Sue Hammoud)教授によると、精子幹細胞は男性性腺において最も複雑な機能をもつ細胞であり、哺乳類の精子における発達過程や分化プログラムに関して多くは解明に至っていなかった。
男性不妊解明の糸口に
これまで、精子の発達メカニズムは未解明であり、精子幹細胞の人工培養は不可能であったという。
研究チームは、雄マウスの生殖器より3万以上の細胞を採取し、分析した。分析を通して精子細胞の特徴が明らかになり、最先端技術を用いて精子幹細胞の人工培養に成功した。最先端技術では、精子幹細胞、精母細胞、減数分裂後の一倍体、精子の分類・特定を可能にする。
ハムード教授は、今回の研究成功により男性不妊の解明に近づくと考える。
(画像はプレスリリースより)

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