妊娠39週の誘発分娩
テキサス大学医学部の研究チームは、「New England Journal of Medicine」にて、初産の場合、妊娠39週の誘発分娩は、帝王切開出産や妊娠高血圧を防ぐと発表した。
誘発分娩は帝王切開の確率を高め、母子の健康に悪影響を与えると否定的に考える傾向にある。同大学のジョージ・サーデ(George Saade)博士は、妊娠39週において、胎児の臓器は正常に機能し、肺呼吸の準備は整い、妊娠39週での誘発分娩は母子ともに問題ないと説明する。
帝王切開出産を防ぐことの重要性
研究チームは、国立衛生研究所(NIH)傘下の小児保健発達研究所の協力を得て、アメリカ国内の初産婦6100人以上を対象に、妊娠39週の誘発分娩と健康影響における関係性を検証した。被験者の半数は誘発分娩にて出産し、残り半数は自然に陣痛が起こるのを待った。
サーデ博士は、膣分娩に比べ、帝王切開は母子にとって安全な出産であると述べつつも、産後、母体の回復には時間が掛かると指摘する。また、初産にて帝王切開出産を経験した場合、2人目以降の出産は帝王切開が絶対的である。
それゆえ、初産にて帝王切開を避けることが重要である。妊娠39週の誘発分娩は帝王切開出産の確率を軽減し、母子の健康に対する悪影響はなく、肯定的に考えるべきであると結論付ける。
(画像はプレスリリースより)

utmb Health
https://www.utmb.edu/newsroom/article11832.aspx