間接喫煙の健康影響
ヨーク大学の研究チームは7月20日、間接喫煙(受動喫煙)が死産率を高めると発表した。特に発展途上国では、間接喫煙による死産率が高い。例えば、パキスタンでは妊娠期の女性40%以上が副流煙にさらされ、年間死産件数は約1万7,000件であるという。
また、副流煙は、死産に加えて、先天性形成異常、呼吸器疾患の発症リスクを高める。
間接喫煙が胎児に与える悪影響
研究チームは、2008年から2013年にかけて、発展途上国30カ国にて、妊娠と間接喫煙について調査した。アルメニア、インドネシア、ヨルダン、バングラデシュ、ネパールでは、妊娠中の女性50%以上が自宅にて間接喫煙にさらされていた。
論文主著者であり、同大学のカムラン・シディディジ(Kamran Siddiqi)教授は、インドネシア単独でみた場合でも、副流煙により1万件以上の死産が引き起こされたと述べている。また、パキスタンでは、妊娠期における喫煙による死産は1%であるが、一方、自宅での間接喫煙による死産は7%を占めた。
シディディジ教授は、妊娠期の喫煙と比べ、間接喫煙による死産率は遥かに高いと結論付け、妊娠期の女性を間接喫煙から守る必要性を訴えている。
(画像はプレスリリースより)

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