女性の精神状態と体外受精の成功率
ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の研究チームは、「Social Science and Medicine」にて、女性の精神状態と体外受精成功率に関連性はないと発表した。
これまで、ストレス、不安、抑うつ状態などの感情的苦痛は、不妊治療に悪影響を及ぼすと考えられてきた。特に、精子と卵子が受精できない、妊娠に至らないといった体外受精の失敗には、身体的要因に加えて精神的要因も関係するといわれていた。
体外受精失敗における精神的要因なし
研究チームは、先行研究20件以上を用いて、女性の感情的苦痛と体外受精の成功率における関係性を検証した。研究対象となった女性総数は4000人以上であった。
分析結果より、年齢・不妊期間・不妊歴に関わらず、ストレス、不安、抑うつ状態などの感情的苦痛は不妊治療に悪影響を与えないことが認められた。
同大学のマーシー・ローベル(Marci Lobel)教授は、精神的要因により体外受精の結果は左右されないと結論付ける。そのうえで、不妊治療にて妊娠に至らなかった場合、女性は自己の精神状態を失敗要因であると考え、自分を責めてはいけないと強調する。
(画像はプレスリリースより)

Stony Brook University
https://www.stonybrook.edu/