適度なアルコール摂取による効果
これまで、多くの研究者や専門家らはアルコール摂取と不妊の関係性について着目し、研究を重ねてきた。
今回、IRCCS財団マジョーレ・ポリクリーニコ公立病院は、「Andrology」にて、節度あるアルコール摂取が男性の生殖機能・能力を改善させる効果があると発表した。
アルコール摂取と生殖機能・能力における関係性
研究チームは、男性323人を対象に、アルコール摂取と生殖機能・能力における関係性を検証した。被験者のうち、9.6%はアルコールを飲まなかった。アルコール摂取する男性のうち、1週間あたりの飲酒量が1~3杯は30%、4~7杯が30.3%を占めた。8杯以上は30%であった。
なお、研究では、アルコールワイン1杯に含まれるエタノール量を約12.5gに統一するため、1杯125mL、ビール1杯330mL、スピリッツ1杯30mLとしている。
1週間あたりのアルコール摂取量が1~3杯以下である男性は、4~7杯である男性と比べ、精液量の中央値は高くなり、総精子数が多いことが認められた。1週間におけるアルコール摂取量と精液濃度の関係性は顕著であった。
論文主著であり、同病院のエレナ・リッチ(Elena Ricci)博士は、摂取量が少量である場合、アルコールは精液・精子に対して肯定的な効果をもたらすと結論付けている。
(画像はPixabayより)

WILEY
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