妊娠高血圧・子癇前症向けの新たな妊娠アプリ
イギリスの国営医療サービス事業である国民保険サービス(NHS)は、妊娠高血圧・子癇前症向けの新たな妊娠アプリを発表した。妊娠期の女性は、アプリを介して、自宅に居ながらにして血圧測定・管理が可能になり、妊娠期の総合的情報が得られる。
妊娠高血圧では、妊娠20週以降に突然、血圧が上昇する。複数の合併症を伴い、症状の深刻化により子癇前症が誘発される。子癇前症の症状は、高血圧、腎臓・肺などの臓器損傷をはじめ、妊娠糖尿病のリスクは高まり、母子の命も脅かす。
アプリ実用化に向けて
NHSトラストのEpsom and St Helier University Hospitalsは、昨年、パイロット・スタディとして、10万人以上の母親を対象にアプリ「Maternity Notes」の運用を開始した。パイロット・スタディは成功に終わり、2024年までに毎年、妊娠期の女性約65万人に対してアプリを提供する予定であるという。
新たなアプリでは、万能モニターによる胎児の動きの記録・モニタリング、診察記録へのアクセス、妊娠期の血圧測定・管理が可能となる。また、妊娠期に血圧が上昇した場合、アプリとリンクできるホームモニターが提供され、自宅に居ながらにして血圧を測定し、血圧測定値を記録できる。
(画像はEpsom and St Helier University Hospitalsより)

Epsom and St Helier University Hospitals
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