妊娠期の摂取カロリーと体型
ペニントン生物医学研究センターは、「The Journal of Clinical Investigation」にて、肥満の女性が妊娠した場合、妊娠期を通して胎児の成長のために摂取カロリーを増やす必要はないとの見解を示した。
これまで、妊娠期の母親の体型に関わらず、妊娠期の母親は、胎児の成長・発達のため、妊娠中期・後期に1日当たりの摂取カロリーを340~450カロリー増加させるように指導されてきた。一方、肥満の女性では、約3分の2が妊娠期に推奨される体重増加量を越えて、体重が増えている。
体重増加と主要な決定要因を評価する臨床試験
同センターのリーン・レッドマン(Leanne Redman)氏が率いる研究チームは、肥満女性54人を対象に、妊娠期の摂取カロリーと消費エネルギーを通して、体重増加と主要な決定要因を評価した。
臨床試験は、妊娠期の女性に対して推奨する摂取カロリーにおいて、重要な洞察をもたらした。妊娠期の体重増加は、血液量の増加、乳房組織の腫脹および胎児の成長に起因し、医療関係者らは、肥満女性に対して、妊娠期の体重増加量を5~9キロ(11~20ポンド)と指導している。
それゆえ、研究チームは、肥満女性は、健やかな妊娠を維持するうえで、妊娠期において1日あたりの摂取カロリーを増やす必要がないと結論付けている。また、妊娠前のカロリー摂取量を維持することが妊娠期における母子の健康に対して利益を与える可能性が高く、食事内容の質の改善が重要であると示唆している。
(画像はPixabayより)

JCL
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