無精子症
精巣内の異常により、精子が放出されない無精子症の男性に対する治療は色々と進んでいます。
(画像はイメージです)
顕微鏡下での精管精巣上体吻合術(MVE)は無精子症に有効な治療だと言うことがわかっていますが、実際の現場では顕微授精(ICSI)の方が好まれています。
妊娠率は顕微授精(ICSI)では40%以下であるため半分以上のカップルはICSIを繰り返す必要があります。
不妊治療は大変お金や痛みがかかるため、途中であきらめてしまうカップルも少なくありません。
顕微鏡下での精管精巣上体吻合術(MVE)とその結果
顕微鏡下での精管精巣上体吻合術(MVE)とは、精巣内の異常を顕微鏡下の手術で治す方法です。
2013年に「Human Reproduction」に発表された中国の研究によりますと、過去に精巣内精子を利用したICSIを行ったものの不成功に終わった68人の男性にMVEを施したそうです。
62人は精巣上体、2人は精子内、そして4人は精管内に異常があったそうです。MVEの結果、妊娠した率は79.2%、自然妊娠は35.8%に見られたそうです。最終的に正常に出産まで成功した率は28.3%でした。
結論として
MVEは明らかに効果的であることがわかりました。今回の研究ではICSIをした人と比べたわけではないので、その比較をする必要はありますが、MVEも治療の一つとして考えていく必要がありそうです。
編集部 C-NZ

Human Reproduction
http://humrep.oxfordjournals.org/