テロメアとは?
テロメアとは特殊な遺伝子と様々なタンパク質からなる構造で、細胞が分裂するときに自身が短くなりながら遺伝子を保護するものです。
(画像はイメージです)
普通、テロメアの長さは年とともに減りますが、精巣の中には、このテロメアを増やす働きがあり、精子のテロメアの長さは年とともに増えることが知られています。
テロメアと親の年齢の関係
これまでの研究では子の誕生時における父親の年齢が、子の白血球にあるテロメアの長さに関係することがわかっておりましたが、精子のテロメアの長さと両親の年齢との関係はわかっていませんでした。
2013年10月に「Human Reproduction」に発表されたイタリアの研究によりますと、この研究は81人の高校生を対象にして精子と白血球中のテロメアを調べたそうです。
その結果、精子のテロメアの長さと、精子数との間に強い関係が見られたほか、両親の年齢と精子、白血球中のテロメアの長さにも強い関係が見られたそうです。
結論として
今回の研究は18から19才の高校生に限ったものですので、実際、不妊で悩むカップルの年代ではないため、今後も研究が必要だそうです。
不妊の原因は半数は男性の方にある、とも言われていますので、精子数に大きく影響のある因子というのは大変気になるところです。
次第に高年齢化していく出産ですが、子孫の不妊につながる可能性がないとも言い切れないようですので、さらなる研究が期待されるところですね。
編集部 C-NZ

Human Reproduction
http://humrep.oxfordjournals.org/