難治タイプの不妊治療に
何かと話題のiPS細胞を使った最先端の生殖医療についての研究が、昨年の12月に英文誌「Reproductive Medicine and Biology」に掲載されました。
(写真はイメージです)
生殖医療は近年とても進んできていますが、ホルモンや卵の発生がそもそも見込めないようなタイプの不妊の治療については未だ解決法が見つかっていないのが現状です。
iPS細胞の使い道
この、近畿大学とアメリカのミシガン大学の共同研究は最新の研究をまとめたレビュー論文です。筆者によりますと、iPS細胞が、難しいタイプの不妊治療に対する解決の糸口になるかもしれないとのことです。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)は理論上ではどんな種類の組織や臓器に育つことも可能ですので、人間の体から取った細胞を使って、個人個人の状態に合った細胞、たとえば、卵子や精子の元の細胞を作り出すことも出来る可能性があります。
結論として
最先端を行く生殖医療については、倫理的な論争もありますし、長期的にどういう影響があるかも未だわかっていません。
また、実際の手順についてもいろいろな取り組むべき問題はありますが、著者たちによれば、iPS細胞を使って卵子や精子を作り出すことによって、将来の生殖医療を向上させていくことが出来るかもしれない、とのことです。
編集部 C-NZ

Reproductive Medicine and Biology
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