アイルランドで初めての承認された着床前診断による妊娠
アイルランドのコーク不妊治療センターで、着床前に受精卵の遺伝子検査を行う、着床前診断(PGD)と着床前スクリーニング(PGS)を行った妊娠が、国内で初めて発表された。
コーク不妊治療センターは、国内にある2つの不妊治療クリニックの1つで、着床前診断と着床前スクリーニングを行っている。治療費用は9,800ユーロで、体外受精と受精卵の組織検査が含まれる。
センターの主席研究員のTim Dineen医師によると、この女性は嚢胞性線維症(CF症)遺伝子保因者で、また男性パートナーも嚢胞性線維症に罹患しており、2人に1人の可能性で子供が嚢胞性線維症を発症するリスクがあった。
センターの研究開発代表、Xiao Zhang医師の説明によると、この夫婦の場合では、嚢胞性線維症遺伝子に罹患していないと診断された受精卵が1つ、女性の体内に戻された。
また1つ着床前診断を受けられる国が増えた
アイルランドでは嚢胞性線維症は最も多く見られる遺伝子疾患で、19人に1人がこの遺伝子を持っており、夫婦が共に保因者の場合、4分の1の確率で子供は嚢胞性線維症を発症する。
Xiao Zhang医師は、着床前診断と着床前スクリーニングを、海外で受ける費用やストレスなく、国内で受けることが可能になったことを述べ、この実績がアイルランドの不妊治療において、重要な出来事だとして称賛した。

The Irish Times
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