新たな体外受精施設とは
2013年7月9日、イギリス、ロンドンで開かれた欧州ヒト生殖学会において、体外受精に掛かる費用は、200ユーロ(約2万6000円)程度に抑えられることが分かったという報告なされた。
これは、医療施設の設備簡易化によるものだという。この200ユーロという金額は、欧米で一般的な体外受精の治療費の10〜15%に当たる。
新たな体外受精施設は、ベルギーのチームが考案したもの。「CO2インキュベーター」や空気清浄装置などの大掛かりな装置の代わりに、2本のチューブで構成されるシンプルなシステムを使用した。
低コストでできる治療法は、これまでの一般的な体外受精と比較しても胚の質や妊娠成功率は同程度であり、既に12人の健康な赤ちゃんが誕生している。
低コストの体外受精
これまでに体外受精によって生まれた赤ちゃんは、世界中で500万人を超えている中で、その高額の治療費故に開発途上国では体外受精を受けることのできる人は極わずかだ。
そして途上国では、「不妊は女性の欠陥」とする風潮が未だに根強く、虐待を受けたり、排斥されたりするケースも多々あるのだ。
そんな女性たちにとって、この新たな体外受精施設が、大きな希望となることを祈る。

AFPBB News
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