「もしかして不妊かも?」
避妊をすることなく、2年以上定期的に夫婦生活を続けても妊娠できない状態を不妊と言う。
今、6組に1組のカップルが不妊を抱えていると言われている。また2010年に行われた調査によると、結婚後15~19年の夫婦で「もしかして不妊かも?」と感じたことのある人の割合は全体の28%。
つまり、3組に1組のカップルが、“不妊疑惑”と言える状態なのである。
受精卵の凍結保存技術
今最先端と言われている治療技術の1つが“超急速ガラス化法”。これは受精卵を冷凍して保存する方法のことだ。
実はこれまで、受精卵の冷凍保存は非常に難しいこととされていた。それは、凍らせている間に受精卵が傷む場合も多いからだ。しかしこの“超急速ガラス化法”であれば、そんな心配はまずない。
この方法、最近増えている“顕微授精”という治療を行う時に役に立つ。
顕微授精とは、採卵した卵子を酵素処理した後、顕微鏡で観察しながら細いガラス針で精子を注入するというもの。そしてその際、受精卵を冷凍保存し、その後、とかして子宮内に移植する“凍結胚移植”という方法をとる場合もある。
この時、“超急速ガラス化法”が非常に役立つのだ。
”超急速ガラス化法”は、ウシの受精卵の保存にも使われている技術だと言う。
医療の進歩はめざましく、治療法はどんどん増えていく。現在難しいと言われている人でも、数年後にはどうなっているか分からないのが現代医学だ。こういった明るいニュースは希望が持てる。

ダイアモンドオンライン
http://diamond.jp/articles/-/36058