経済事情、親戚づきあいなどがストレス源に
田舎でののんびりした生活は、ストレスから縁遠いように考えられがちです。ところが、アメリカでは地方で生活している妊婦さんは、とてもストレスレベルが高いことが報告されました。
早産や未熟児出産などのリスクを防ぐためにも、産婦人科医、助産師、カウンセラーなどがこの事実を理解して取り組まなければいけないとされています。
この研究は、ミズーリ大学が25人の妊婦さんにインタビューなどを行なった結果をまとめたものです。妊婦さんのストレスの原因としては、収入が低いことがトップにあげられました。地方の賃金が低いことや、仕事そのものが見つけにくいことは、先々の不安をかき立てるので妊婦さんの強いストレスになるとされています。
この他、親戚づきあいや小さな町での噂話なども、妊婦さんを悩ませていることが分かりました。
専門家も参加して妊婦さんの心のケアを
調査チームは、妊婦さんの置かれている状況は、地域ごとでも違いがあることを指摘して、特にストレスに関しては、産婦人科医、助産師や保健師、カウンセラーなどと行った専門職の人たちが、妊婦さんの話に耳を傾けて、ストレスの有無やその原因を探り、少しでもこれを軽減できるようにすることが大切だとしています。
日本でも、同様の状況があてはまる可能性も見られる調査です。地方イコールノンストレス、というステレオタイプの見方は捨てて、妊婦さんの心の声に耳を傾けられる地域社会が増えることを祈ります。

Rural pregnant women's stressors and priorities for stress reduction.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23215982