娘は母の背を見て育つ?
母親と同居、または、近いところに住んでいる女性は、無意識に母親の人生に同調するようです。
これは、特に出産の年齢や、子どもたちの年の離れ具合に影響を及ぼす様子が、イギリス、エセックス大学の調査によって明らかになったものです。同大のサイトでは、この現象を「家族因子(Kin Factor)」と名付けて紹介しました。
調査は、1992年から2003年に、1900人の女性に対して行われた調査から、生活環境や家族との関係などを調査して明らかになりました。
頼れる家族が近くにいると妊活の結果が出やすい
妊娠を望んで子どもを授かる可能性は、母親や近い身内がそばに住んでいる人の方が高いそうです。妊活の結果が出やすいことは、第1子のみだけではなく、その後の出産についても同様でした。
これは、出産後の子育てについて、サポートを得やすい状況にあることが、女性の心理にプラスに働きかけるためではないかとしています。安心して子育てができることは、2人目3人目を考えるきっかけにもなるでしょう。
調査メンバーは、何らかの関連性があることは予測の上で調査にあたったそうですが、ここまではっきりとした結果が出たことに驚きを隠せないそうです。
人種、教育背景、宗教、収入、そして年齢などの条件をそろえた二人の女性を比較すると、実家と近いところで生活している人の方が、妊娠出産に至りやすいそうです。
子育て支援を受けられる人が身近にいることは女性に安心感を与えるものと思われますが、これが科学技術が発達した都会でも同様であることは興味深いものです。
イギリスでも、女性のキャリア志向や、高齢化、人口減少などが見られています。こうした中で、キャリアと収入を求めて都会で働く女性が増えることで、この「家族因子」のが得られにくくなっているのかもしれません。

Want a baby? Move nearer to Granny… New research shows ‘Kin Factor’ can play a significant role in low-fertility Britain
http://www.essex.ac.uk/news/event.aspx?e_id=4918