妊娠中にお母さんが浴びる光が赤ちゃんに届く?
赤ちゃんがお腹の中にいるときに、お母さんの皮膚や内臓を通過して子宮に届く光が、胎児の目の発達に影響するのではないか、という報告が1月16日付けで専門誌
Natureに寄せられました。
これは、研究者たちが妊娠中のラットを、完全に暗闇の中で出産まで過ごさせたグループと、通常通り光にあたるようにして過ごさせたグループから生まれたラットの目の発達の度合いを比べたものです。
光が届かないと胎児の目の発達に影響が
すると、暗闇で過ごしたラットから生まれた赤ちゃんは、目の奥にある網膜という部分の発達の度合いが低いことが分かったのです。
さらに、この部分の発達は、光に反応することが知られているため、真っ暗と思われてた子宮には、お母さんの体を通過して微量の光が入り込んでいることが分かったのです。
まだ、ラットでの確認段階のため、この先はこれが人間にもあてはまるかを確認する必要があります。このため、この知識が目の障害や病気の予防や治療に役立てられるには時間がかかりますが、将来の医学の発展に通じる発見として専門家の間でも評価されています。

Nature ; A direct and melanopsin-dependent fetal light response regulates mouse eye development
http://www.nature.com/