原因不明の多くは精子の遺伝子情報に問題が?
イギリスのクイーンズ大学が行った研究で、男性不妊の新たな側面が明らかにされました。
原因不明の不妊と診断されている、239組のカップルを対象に様々な研究を行ったところ、80%で精子の遺伝子情報に破損が見られることが分かったのです。
クイーンズ大学医学部の、シェーナ・レウィス教授は、今回の研究について、不妊治療の新たな可能性を提示した重要な研究成果が上がったとしています。
原因不明の治療には多くの出費やストレスが
イギリスでは毎年5万組のカップルが不妊治療を受けているとされています。これまで、原因不明の不妊とされてきた人たちは、多大な時間とお金を使い、また心を痛めてきたという事実があります。
また、今回の研究の副産物として、もう一つの発見がありました。IVF治療を行った場合の、成功率は、精子の遺伝子のダメージに関係があることが分ったのです。
今回の研究で、原因不明とされてきたケースの多くが原因を特定できるという点が画期的です。また、精子の遺伝子構造に働きかける治療に的を絞って行うことで、成果が上がることが期待されます。
ただし、精子の遺伝子情報のダメージは、不妊を抱えているにかかわらず、多くのカップルで見られる状況であり、これだけを不妊の原因と考えるわけではないとのことです。

Guardian ; Sperm treatment offers hope to infertile couples
http://guardian.co.tt/lifestyle/2012-11-19/