子宮内膜症について
アメリカ人女性は10人に1人、世界中では1億7600万人もの女性が子宮内膜症患者であるという。
現在、ニューヨークの研究者らは子宮内膜症に関する詳細な研究を実施している。研究チームは、幹細胞が子宮内膜症の発症メカニズムに関する情報を持っていると仮説を立て、幹細胞の分子構造について分析を行っている。
正常な月経サイクルでは、子宮内膜は月経時に剥離して月経血として体外へ排出される。一方、子宮内膜症では子宮内膜の細胞が子宮外にて増殖し、月経に伴い肥厚と消退を繰り返す。症状は様々であり、主に月経痛や月経困難症などを伴う。
子宮内膜症の治療には鎮痛剤やピルの処方、ホルモン療法(エストロゲンなど)が用いられるが、完治は簡単ではない。閉経まで自然治癒することはなく、治療には長い年月を要する。
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子宮内膜症と不妊症の因果関係
腹腔鏡外科医であり、「アメリカ子宮内膜症協会」の創設メンバーであるタメール・セチキン医師(Tamer Seckin)は、不妊女性の半数が子宮内膜症の治療経歴があると述べている。
米国生殖医学会議(ASRM)によると、子宮内膜症の女性30%から50%が不妊症である可能性を示唆している。子宮内膜症は骨盤の歪み、骨盤内の炎症、卵管の損傷、免疫システム機能の変化、卵子のホルモンや質の変化などの要因となるため、不妊症と因果関係があるという。
セチキン医師ら研究チームは、子宮内膜症の発症メカニズムに関する情報を持っている幹細胞を取り除くことにより子宮内膜症は完治可能であると考えている。

wnprnews
http://wnpr.org/post/ASRM
http://www.asrm.org/子宮内膜症
http://ja.wikipedia.org/wiki/