県内では初めて、全国でも珍しい治療方法
「中日新聞」の報道によると、静岡県浜松市北区の「聖隷三方原病院」が、子宮がんや卵巣がんなどで、副作用で卵巣機能が失われる可能性がある治療をしている女性が治療後に妊娠できる可能性をもてる治療態勢をととのえたという。
この治療法は、「日本がん・生殖医療研究会」のメンバーである望月修・産婦人科部長らが治療法の研究に取り組んだもので、今年1月に病院内の倫理審査委員会で承認されている。
卵巣凍結保存後の移植によるがん患者の出産は、欧州では24例あり、生まれてきた子どもにも異常は見つかっていないという。望月産婦人科部長は
確立した治療法ではないが、卵子の廃絶が危惧される女性には有望な治療法(中日新聞より)
であると説明している。
体への負担が少ない方法で治療
治療は、抗がん剤や放射線などの副作用で機能が失われる前に卵巣組織を摘出して冷凍保存し、病気治療後に再発リスクがないことが判断されれば解答して体内に戻すという方法で行われる。卵巣組織の摘出・治療後の移植ともに腹腔(ふくくう)鏡を使用するため体への負担も少ない。
治療の対象となるのは子宮がんや卵巣がん、膠原(こうげん)病、遺伝性疾患のある16歳から35歳までの女性で、保険適用外となる。

聖隷三方原病院
http://www.seirei.or.jp