先天性の異常を防ぐために重要な栄養素
アメリカの全国先天性異常予防ネットワークによると、毎4分に1人、二分脊椎などの先天性異常のある子供が生まれている。
米国臨床栄養学会誌(AJCN)で発表された研究によると、妊娠中、特に妊娠第3期において、コリンの多量摂取が、胎児の発達に必要な可能性があることがわかった。現在の推奨されるコリンの摂取量は、低すぎる恐れがあり、妊娠中にコリンが欠乏すると、先天性異常の可能性がある。
この研究によって、母体の適切なコリン摂取が、健康な妊娠に不可欠である証拠が、新たに加わることになる。
多量に摂取したコリンは胎児に送られる
コリンは、細胞膜を構成するホスファチジルコリンの生成に必要な、必須栄養素の1つだ。この研究では、妊娠している女性、妊娠していない女性ともに、1日380mgのコリンを含む、管理された食事を与えられた。また、無作為に選ばれた女性に対し、1日当たり100mgまたは550mgのコリンのサプリメントが与えられた。
その結果、ほとんどのホスファチジルコリンが胎児に送られており、妊娠中に胎児に必要なホスファチジルコリン量は、増加することがわかった。
この研究の主任研究員、コーネル大学のマリー・コーディル氏は、コリンが妊娠中、かなりの量が必要とされることと、妊娠を望む女性にも、コリンの摂取量を増やすことが望まれると述べている。
葉酸も含まれる卵やレバーで摂取したい
コリンは卵黄に多く含まれるので、卵料理で手軽に摂取できる。レバーやナッツ類にも多く含まれる。食生活に積極的に取り入れて、健康な妊娠を望みたい。

News-Medical.Net
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