治療もしくは予防が可能なものがほとんど
10月9日付、米科学系情報サイトScience Dailyによると、米ワシントン大学のMichael Gravett氏らの調査により、
妊娠時における感染症のほとんどは、生殖管、尿路、軟部組織、流産の4つにおける、治療が可能な疾患(しっかん)が要因であることが判明した。
妊娠感染症は、母と子どちらにも危険
妊娠感染症は、アフリカやアジア諸国を中心とした低・中所得層の国々において、妊婦の死亡要因の1位に位置づけられている。また、妊娠感染症は、妊婦だけでなく、胎児や新生児の死因にもつながる可能性は高い。
早期発見と治療で予防を!
Michael Gravett氏らは提唱する。
妊婦健診の際に、生殖管、尿路、軟部組織、流産における感染を対象とした検査が、統合的に実施されることを推奨する。同時に、妊婦らが、無理のない価格で検査や治療を受けることができることを支持したい。
日本で最も多い性感染症である性器クラミジア感染症についていえば、国立感染症研究所の報告によると、正常妊婦の3%から5%が、クラミジアの保有者で、自覚症状がなく、感染者数も増加傾向にある。健やかな妊娠を迎えるために、妊娠前の早期発見と治療で予防を心がけて欲しい。(渡邉充代)

Science Daily
http://www.sciencedaily.com国立感染症研究所
http://www.nih.go.jp