世界初の移植手術
2012年9月18日、スウェーデンにあるヨーテボリ大学で、マッツ・ブレンストレム教授が率いる研究チームが、妊娠出産を目的とする母親から娘への子宮移植手術が無事成功した。
今回、同時に2組の母娘が手術を受けた。移植をされた娘は2人共30代。1人は生まれつき子宮を持たない女性。もう1人は子宮頸がん治療のため、子宮を摘出した女性だ。
このプロジェクトは、子宮に問題を抱えた若い女性を助けるため、1999年に始まったものだ。ネズミで行った子宮移植、そして妊娠、出産は成功してきたが、人で成功を収めたのは今回が初めてだという。
移植した子宮で体外受精
この移植手術は、不妊治療の一環として行われたものだ。2人の娘は、それぞれパートナーの精子と体外受精をした受精卵を冷凍保存しており、術後1年ほど経過を観察した後、子宮に戻す予定だ。
そして、最高で2人を出産した後、移植した子宮を摘出する手術を行う予定でいることも明らかにした。これは、免疫抑制剤の服用を続けずに済むように、という配慮である。
スウェーデンでは、2012年の秋から2013年の春にかけて、更に8人の女性への移植手術が予定されている。
(画像はイメージであり、本文とは関係ありません)
子宮に問題を抱えていても、妊娠出産をすることは夢ではない。今回手術を受けた2人の女性の無事な出産を願わずにはいられない。

AFP BB News
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2901955/9540746