アジア系の女性では効果が見られない??
ビタミンDを摂るとIVF(体外受精)の成功率が上がると言われているのですが、その程度は人種によって異なるかもしれないという研究結果が発表されました。
ビタミンDは、骨や免疫系に働きかける栄養素として知られていますが、妊活にも威力を発揮すると言われてきました。
ところが、ビタミンDが成果を上げるのは、白人の女性のみで、アジア系の女性ではビタミンDを摂ってもIVFの成功率には影響が見られないという結果が出たのです。
この研究はニューヨークのコロンビア大学医療センターの研究チームによって行われました。ビタミンDの摂取と、IVFの成功率の関係を、ヒスパニック系白人、ヒスパニック系有色人種、ヒスパニック系でない白人、東南アジア系、インド系の人種にわけて評価しました。
対象となった女性は188人。全員が、初めてのIVFサイクルを受けた人たちです。
ビタミンDの摂取量が、推奨される値を満たしていた女性は42%。3割程度の人は、やや不足気味、そして2割程度の人は完全に欠乏症のレベルでした。
白人女性で、ビタミンDの摂取量が多い女性では、摂取が少ない女性に比べ、IVFの成功率が高くなりました。
予測に反してアジア系では効果見られず
予測では、すべての人種でビタミンDの効果が見られると考えられていましたが、アジア系の女性では、ビタミンDが不足気味の人の方がむしろ成功率が高くなると言う全く逆の結果が出ました。
ビタミンDの摂取率とIVF成功率の関係が、人種にどのような影響を及ぼしているかは全く予測がつきません。おそらく、何らかの酵素に関係すると見ている専門家が多いようですが、いずれにしてもこの謎を解明するために、今後より多くの人たちを対象にして研究する必要があるとされています。
とはいえ、ビタミンDには、健康を維持するメリットがたくさんあるので、妊娠率にこだわることなく、適量を取り入れるようにしたいものです。

ZeeNews.com ; Vitamin D `may increase IVF success depending on woman’s race`
http://zeenews.india.com/news/health/health-news/