少しの飲酒は影響しないという調査報告が
妊娠に気づく前にお酒を飲んでいたけど………、妊娠中の結婚記念日にワインを1杯飲んだけど………、あれは赤ちゃんに何か影響があるかも?と後々不安に思う妊婦さんがいると聞きます。
そんな中デンマークでは、週に1-2回、少量の飲酒は、5歳の時点での子どもの知能には影響を与えない、という調査結果が発表されました。もちろん、これを聞いたからといって、「飲んでも良いんだ!」という解釈は禁物です。
けれども、この研究の結果は、まだまだ追跡調査が必要とされています。また、安全を考えるのであれば、当然現在常識となっている「妊婦は飲まない」を継続するに越したことはありません。とはいえ、気になるリサーチ結果を覗いてみましょう。
5歳の子どもの発達状況を、妊娠中のママの飲酒状況と併せて調査
この研究では、5歳の子どもを持つ平均年齢31歳の1600人の母親が対象になりました。約半数は子どもはひとり、3分の1は調査時もたばこを吸っていました。8人に1人はシングルマザーでした。
研究者は、妊娠中に1週間8杯までのアルコール飲料を飲んでいた女性から生まれた子どもでは、飲酒をしなかった女性から生まれた子どもと比べても、認知能力や注意力などに劣ったところは見られなかったそうです。
もちろん、これ以上の量の飲酒をしていた女性から生まれた子どもでは、何らかの精神発達障害のリスクが上がるとのことでした。特に注意力の持続時間が短くなるという報告が上がっています。
この研究をもとに、妊婦さんがお酒を飲むことを勧めることにはなりませんが、妊娠中の1度、2度の飲酒や、妊娠に気づく前の少量の飲酒の影響を心配して、必要以上に不安な妊娠期間を送っている女性には、ほっとすることのできる報告です。妊娠中のストレスは大敵。正しい情報を元に、不安やストレスを解消できる材料ととらえたいものです。

Web MD ; A Little Alcohol While Pregnant May Be OK?
http://www.webmd.com/baby/news/20120622/An International Journal of Obstetrics and Gynaecology ; Danish studies suggest low and moderate drinking in early pregnancy has no adverse effects on children aged five
http://www.bjog.org/details/news/2085661/