結婚後3年間妊娠せず。24歳は体外受精には若すぎる
イギリスの保育園に勤めている、24歳のアンドレアさんは、体外受精をするには「若すぎる」と言われたそうです。24歳は若すぎるのか…と言う記事が、Daily Mailに掲載されました。
アンドレアさんは、子どもの頃に盲腸にかかってから、自然妊娠が出来なくなっていました。アンドレアさんと、ご主人のアーロンさんは、これまで不妊治療を3度にわたって断られており、国民保険の適応で、5000ポンドの治療が無償で受けられるようになるまで、後6年末必要があると説明されました。
30歳までは公的な保険が使えない
地域の診療基盤となっている、ポーツマウス市の病院側の説明によると、国民保険で女性が無償で体外受精を受けられるのは、30歳からとされているそうです。アンドレアさん夫妻は、ポーツマウス市を相手取って、年齢による差別だとして訴えを起こしました。二人の弁護士は、理不尽で法的効力がなく、不当なものだとしています。
アンドレアさんは、自然に子どもを授かれないだけでも、3年間とてもつらい思いをしたのに、その上待てとはひどい話だと憤慨しています。
「これまで、私は主人にとても申し訳ない思いを感じて、つらかったのに」
と心中を語っています。
英国国立研究所では23歳からのガイドライン
政府の監視機関である英国国立臨床研究所のガイドラインでは、23歳から39歳の女性で、3年以上妊娠を試みても、自然妊娠が出来ない場合は、3サイクルの体外受精を受けられるべきだとしています。保険の適応外での体外受精は、5000ポンド。若い夫婦には、自己負担の選択肢はありません。
弁護士は、アンドレアさんや同世代の女性が、年齢だけを理由に不妊治療を受けられないことは、不当であると主張しています。
若いうちから治療が可能なら妊娠率を引き上げられる
英国国立臨床研究所では、現在ガイドラインを再度見直して、出来るだけ早い時期から治療に取り組めるように改訂することを視野に入れているそうです。年齢が上がるとともに、妊娠率も下がる現状を考えれば、年齢が低いうちに治療を始められることが妊娠が成立する可能性が高いためです。この改定案は、7月までに最終的にまとめられますが、決議されても国民保険がこれを取り入れる義務はありません。
イギリスでは不妊は、6組のカップルに1組といわれています。2010年の体外受精が約46000件、このうち40%が国民保険の適応で治療を受けている人たちです。8000人程度は40歳から42歳で、保険適応の年齢の上限を超えているため、自費負担で治療を受けています。
法律が見直されて、アンドレアさんを始め、不妊に悩む20代の人たちが、公的なサービスを受けられるようになると良いですね。

Daily Mail Online ; Nursery nurse, 24, sues NHS for right to fertility treatment after being told she’s too young for IVF
http://www.dailymail.co.uk/health/