昼間の時間が短いマウスは出産率低下
マウスを使った簡単な実験で、こんなことが発見されました。午後6時に消灯した18匹の雌のマウスは、夜12時まで照明をつけた環境で過ごした18匹の雌のマウスと比べて、出産率が低くになる…。この研究結果を知った多くの研究家たちは、交代勤務や徹夜、そのほかの睡眠に関する問題が、妊娠を望む人には影響を及ぼすのではないかと考えるようになりました。
日の光を長く浴びたグループでは90%が出産したのに対し、暗い時間を長くしたグループでは出産率が20%にとどまりました。
哺乳類には、体内時計があり、これがメタボリズムやその他の体の機能を保っています。体内時計は、体に対して昼と夜では別々の働きかけ方をするのです。不妊治療の専門家は、このマウスの実験の結果について、昼の時間を短くされたマウスは体内時計が狂い、これが出産率に影響したと考えています。
マウスの実験は人間にも当てはまる可能性
研究者の一人は、体内時計の働きは、生物ごとに異なるものの、妊娠出産に関しては、今回のマウスの研究は人間にも当てはまるのではないかとしています。なぜなら、夜勤の多い看護師に生理不順が多く見られるという報告があるのです。
しかしながら、体内時計のメカニズムにはまだまだ解明されていないことがたくさんあるため、この実験だけで断言することは出来ません。月経はストレスによって不順になることは、多くの女性の間で経験されており、看護師などの職業ではストレスレベルが高いことが生理不順の原因であるという味方もあるため、やはり結論づけるには複雑な現象といえるでしょう。
ともあれ、規則正しい睡眠をとることは美容にも健康にもプラスに働くことは間違いなし。この機会に自分の睡眠や生活リズムを見直してみてはどうでしょうか。

Fox News ; Daily rhythm disruptions linked to fertility problems
http://www.foxnews.com/health/2012/05/24/daily-rhythm-disruptions-linked-to-fertility-problems/PLoS ONE: Environmental Perturbation of the Circadian Clock Disrupts Pregnancy in the Mouse
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0037668