生殖医療のタイプ別に体外受精と先天異常の関係性調査
オーストラリアのアデレード大学のミカエル・デイビス(Michael J. Davis)氏らが、1986年から2002年の28年分の約31万におよぶ国内出生データを分析し、生殖医療のタイプ別に体外受精(IVF)と先天異常や5歳児までに診断される異常についての関係性を調査しました。
その結果、体外受精では先天異常などの増加は見られなかったが、顕微授精(ICSI)では増加し続けている傾向が見受けられたとThe New England Journal of Medicineに発表しました。
不妊治療の場合、体外受精は関係なくも先天異常の可能性は否めず
オーストラリア国内の30万8974件のデータのうち、6,163件が不妊治療などをして妊娠した場合を含む自然妊娠以外。調査では、今回は自然妊娠だが前回の妊娠の際に不妊治療を受けた人なども含まれ、母親の妊娠タイプごとに調査を行ったとういうことです。
しかし、体外受精との関係性が否定されたことになりますが、生殖医療技術を受けての妊娠については、これまでの不妊治療の歴史からみると先天異常が発生する可能性が高いとも報告しています。
体外受精では先天異常の増加は確認されなかったということですが、顕微授精は増加との関連があるということが調査によって判明しました。顕微授精が選択肢の一つとしてある場合は、調査結果を踏まえて考えたいですね。

The New England Journal of Medicine: Reproductive Technologies and the Risk of Birth Defects
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1008095?query=OF&&&#t=abstract