早産リスクを減らすアプローチ
1月27日、テキサス大学医学部ガルベストン校の研究チームは、大学プレリリースを通じて、医療従事者が胎児を患者として治療することにより、早産件数を減少できると発表した。研究論文は、「Science Advances」にて掲載されている。
母親の健康と胎児の健康における関係性
これまで、早産は、絨毛膜羊膜炎(胎児を包む膜の炎症)によって誘発されると考えられてきた。今回、研究チームは、マウスを用いた動物モデル実験を行い、母親の健康と胎児の健康における関係性について検証した。
雌マウスと赤色蛍光タンパク質「tdTomato」にて遺伝子操作された雄マウスを交尾させたところ、胎児の細胞、特に免疫細胞が、実際に母マウスの体を通って子宮組織に移行し、早産を誘発する炎症を生じさせることが確認された。
また、エクソソーム(細胞から分泌される顆粒状物質)は、胎児に対する効率的な薬物治療を可能にし、早産率は改善されたという。
なお、雄マウスの細胞は、赤色蛍光タンパク質「tdTomato」にて非常に明るい赤色に染色されていた。交尾後、成長中の胎児において、父由来の細胞も赤色となり、母由来の細胞と区別できた。
(画像はutmb Healthより)

utmb Health
https://www.utmb.edu/newsroom/article13596.aspx