昨年話題を呼んだ研究チームが再登場
読売新聞の医療情報サイト「yomiDr.(ヨミドクター)」で連載中の「精子から見た不妊治療」が、2020年12月4日に更新された。
2020年11月27日にスタートした「精子から見た不妊治療」は、東京歯科大学市川総合病院・精子研究チームが担当。
さまざまな分野の臨床医や研究者が参加する研究チームは、2019年にも「yomiDr.」で「精子に隠された『不都合な真実』」という連載コラムを手がけ話題を呼んでいる。
2008年に「地域がん診療連携拠点病院」に指定された東京歯科大学市川総合病院は、わが国に多いとされるがん(肺がん・胃がんなど)について各地域における診療の連携・支援を推進するための拠点として、地域におけるがん診療従事者(医師など)に対する研修の機会提供やがん診療に関する情報提供などを手がけている。
造精機能と温度の関係について解説
今回更新分のテーマは「精巣にいいのはブリーフよりもトランクス?」。記事によると、精子を作るには精巣を体温より2度から3度低くすることが重要であり、そのため不妊治療を受けている人は風通しのよい下着を選ぶことが多く、下腹部に保冷剤を当てていた事例もあったという。
ノートパソコンを膝に載せて使っていると悪影響が出るという話もあるが、造精機能が正常なら短時間の温度上昇をあまり気にする必要はなく、環境が改善すれば精巣機能は回復ため、気になったら注意する程度でかまわないという。
記事では動物の夏季不妊症(高温多湿な夏季に造精機能が減退する症状)を通して造精機能と温度の関係について解説。ただしサウナは血行促進効果による発汗で体温上昇がおさえられるので心配する必要はない。ただし、精子を作る製造ラインが一部しか機能していない人の場合は、精子凍結保存(精子貯金)などの対策が必要となる。
(画像はyomiDr.より)
(画像は東京歯科大学市川総合病院公式サイトより)

yomiDr.
https://yomidr.yomiuri.co.jp東京歯科大学市川総合病院公式サイト
http://www.tdc.ac.jp